テクノロジー
微細構造を使用したナノバイオデバイス

セラレイの技術

ナノドットアレイ技術

様々な形やサイズの微細構造が作成可能
ナノドットアレイ技術とは、当社独自の微細構造形成技術です。
この技術により、Siウェハなどの基材表面に数百nm~数μmサイズの表面微細構造を作製する事ができます。
ナノドットアレイ技術は光学分野、分析化学分野、バイオメディカル分野など、多様なアプリケーションで応用されています。
CellArray-Heart™は、心筋細胞等を配向させる微細ストライプ構造です。

細胞を配向させる微細ストライプ構造

当社独自のナノドットアレイ技術を採用

 CellArray-Heart™は、心筋細胞等を配向させる表面微細構造をもつ細胞培養基材です。
 この製品の基材の表面には、当社独自のナノドットアレイ技術により微細構造形成技術で形成したナノサイズの突起部と平坦部がストライプ状に配置されています。
 その微細構造による異なる細胞接着の強度を利用し、細胞の配向性を制御しています。

播くだけで細胞の配向性を制御

配向性培養により心筋細胞の成熟化が促進、
薬剤安全性試験や再生医療研究等に利用できます。

 CellArray-Heart™を使用して心筋細胞や、筋芽細胞を培養すると、細胞は自身の長軸を基材のストライプに沿う方向で接着し、細胞シートを形成します。
 生体内の心筋や筋繊維は、細胞が一方向に並んだ(配向した)状態で存在し、機能を発揮しており、CellArray-Heart™を使用する事で、生体内の細胞と同じように、細胞が配向した一方向に配向した状態で培養する事が可能になります。
 実際に、ヒトiPS細胞由来心筋細胞を使用した実験では、配向性培養により、心筋細胞の形態的、生理的成熟化が促進されることが示されました。
 CellArray-Heart™は、これらの効果を活用し、薬剤安全性試験や再生医療研究等の試験にも好適に利用できます。
播種直後、細胞はCellArray-Heart™の基盤上で移動、接着、伸長し、ストライプ方向に沿って配向しています。

再生医療研究に応用できるフラットな細胞シート

配向性を持つ心筋細胞シートを基材から取り外し、再生医療研究に利用できます。

 基材の表面に温度応答性ポリマーなどの細胞の剥離を可能にする素材をコーティングする事で、配向性を持つ細胞シートを基材から取り外すことが可能です。
※上記はCellArray-Heart™35㎜ディッシュの表面を改質した際の実験例であり、当商品単体では培養細胞の解析が中心になります。
 細胞剥離ができる商品をご要望の際は別途お問い合わせ願います。
  • ・心筋細胞、筋芽細胞、線維芽細胞で確認済みですが、細胞の種類、培養条件によっては配向に適さない場合もあります。
  • ・基材の培養面に光学干渉色(虹色模様)が観察されますが、微細構造による構造色であり、細胞培養・顕微鏡観察に影響はありません。 顕微鏡下では底面構造のストライプ模様が観察されます。
  • ・本製品はディスポーザブルタイプです。繰り返しのご使用はできません。